「データの見えざる手 ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則 矢野和夫著 草思社」を読んだ
理由
研究室にあったのをなんとなく手にとって面白くて最後まで読んでしまった。
8時から13時ぐらいまで読んだから5時間ぐらいで2回くらい目を通した。
ワンフレーズ要約
「幸せは加速度によって測れる」
読書メモ
紙1枚フレームワークを使って要約したが、うまく行かなかった。 特に、why,what,howの部分がどれについて書くのか忘れてしまった。
面白かった点
加速度センサ等ウエアラブルセンサを使って、人間の行動と生産性や幸せ=ハピネス、運の関係を実験を行い実態を明らかにした上で、物理学などの無生物に当てはめる既存の数理モデルと同じであるということを明らかにした点。
読書メモ
- 人間の行動は「活動予算」がある
- 活動予算は周波数ごとに違いがあり、U分布に従う
- 幸せの要因は50%遺伝、環境や達成10%、積極的行動選択40%
- 成功、失敗のいかんに関わらず、なにか行動を起こす事自体が幸せを生む
- 幸せな人は37%生産性が上がり、創造性が300%上がる。
- 組織の生産性は、従業員のスキル、パーソナリティではなく、会話の活発さに依存する
- 銀行で休みを同時に取らせることで、生産性があがった。
- 自分の身体を活発に動かしやすい環境づくりをすることが重要
- 身体の活発性とハピネスは相関する
- 身体の活発性は伝染する
- 活動予算はU分布という対数的な減少する線形グラフですべて表わせる
- 1分間60回の運動は活動全体の半分の時間
- 1分間180〜240回の運動は活動全体の1/16の時間
- 身体を継続的にやや早く(2~3Hz=240回/分=歩行のリズム)を10分程度続くことでフローに入れる
- 運はソーシャルグラフで表せる
- 「運がいい」とは目的達成のための材料がグラフ上距離が2つ以内であること
- リーダーの指導力もソーシャルグラフで表せる
- グループの結束力とはメンバーが作るソーシャルグラフ上の三角形の合計
- リーダー力と現場力は二律背反ではない
- 定量的な計測データは人間の認知の限界を超えて現実の真実の姿を明らかにする
- トラックデータを毎週見る(ドラッカーより)
- 「する必要のない仕事」をなくし、「他の人でもやれること」を人に任せ、「コントロール下にある自由な時間」を集めて重要な成果を生む
- 著者はライフシグナルズというアドバイスシステムを構築した
- エントロピー増大法則とは、自由が許されるように方向付けられているということ
- 秩序だった世界に対しランダムな操作を行うと、エントロピー増大法則にしたがい、U分布が現れる
- 1/T則(=P/T則)とは任意の操作が成功する確率Pがあるとき、それが時間Tの間を開けて一度成功する確率は1/T倍である
- 人間の会う感覚はその重要性に関わらず、1/T則に従う。
- 古代ギリシャでは実時刻を「クロノス」、感覚の時間を「カイロス」として明確に区別した。
- 時間の密度は1/T則に従って濃淡がある
- 1/T則に従って時間あたりに重要な出来事を意図的に詰め込むことが重要
これから実践したいこと
- 1/T則を意識して、重要ならば即時対応する。
- 1週間に10分「よかった」ことを3つ書き出す。
- 活動予算を使い切るために、行動の周波数をモニタしてみる